雪山登山:山王帽子山から日光の絶景を見る

雪山

懐かしの雪山登山を紹介します。現在は福岡在住なので、雪山には行けず・・・楽しい雪山を思い出しながら紹介していきます。(この頃はメモを取っていたのでけっこう詳細に紹介できます。)

山王帽子山は今まで登った雪山で絶景でかなりオススメなので、機会があればぜひ晴れた日に登ってみてくださいね。

雪山登山 山王帽子山

以下10年以上前の情報ですので、現在は変わっている可能性があります。ご了承ください。

山王帽子山 登山ルート

日光のいろは坂にはほとんど雪がなく路面はところどころ凍っている。

日光の戦場が原や湯の湖、中禅寺湖のあたりにはクロスカントリースキーやスノーシューをやっている人がたくさんいた。

光徳駐車場:1426m -8℃

他の山ではあまり見かけないが、戦場が原のような平原がたくさんあるので登山ではなく雪歩きを目的に集まってるんだと思います。

光徳駐車場の先へ車で行けないかと思い行ってみたが、やはり奥鬼怒林道は春まで封鎖されていた。間違ってY字路を左へ光徳牧場のほうに向かってしまったがそこも行き止まりになっていた。もどって光徳駐車場に車を停める。

光徳駐車場にも何人かのスキーヤーがいたりスノーシューで山王帽子山に登るらしき人もいた。

準備をしているとバスがやってきてトイレに横づけしてアマチュアカメラマンらしき観光客を降ろしていた。アマチュアカメラマンは三脚を担いで南にあるホテルのほうに向かっていった。なにがあるのだろうか?撮影するきれいな場所でもあるのだろうか?

今回もスノーシューを使っての雪山登山です。

クロスカントリースキーのコース

光徳駐車場を少しあがるとすぐに古いコテージが建ち並んでいるところを通る。夏にはキャンプで賑わうのだろう。

クロスカントリースキーって言うんですよね?「雪原のマラソン」と呼ばれている細身のスニーカーのような靴に細い板をつけて傾斜を登ったり下ったりするスキー。

そのクロスカントリースキーのコースがあって10~15人ほどの方が緩やかな傾斜を楽しそうに滑り下りてました。でも足は寒そうです。つま先だけスキー板に固定されているようなのでかかとを上下に動かせるので滑り下りるだけではなくて歩いたり登ったりもできそう。

さらにちょっと先に行く林道を通れないようにゲートが下りて奥鬼怒林道は完全に封鎖されていた。林道はクネクネした道がつづくのでショートカットをして道を横切りながら緩やかな丘を越えていく。

奥鬼怒林道

太郎山かな?が見える

林道はだんだん傾斜が厳しくなってきてクネクネと上り坂になる。なるべく林道を歩かずに直線で登っていく。


少しずつ高度があがってきて高い山が見えるようになってきた。東には男体山、太郎山、大真名子山、小真名子山が見えるはずだが、まだ全貌は見えない。

山王帽子山を直接的にめざす

林道の急な坂が終ってあとは山王峠まで緩やかな登りを林道沿いに行けば登山道に着くが、遠回りなので登山道に行かずに直接山王帽子山の頂上を目指すことにした。

急な斜面、ジグザグにすこしづつ登る。

林の中を登っていくと序盤は傾斜がゆるかったが段々ときつくなってきてキックステップ・逆ハの字やジグザグに登ったりして少しずつ登っていく。

少し登ったところで相棒はフリーベンチャー(シール付きの雪山用ショートスキー)をデポしてちょっと身軽になったようだ。

:正面に戦場ケ原・中禅寺湖、右に白根山が見える

山の中盤までは急登でゆっくりしか進めなかったが中盤をすぎると少しずつ傾斜もやわらいできて楽になってくる。
中盤あたりに下の写真のようなひらけた絶景ポイントにたどりつく。

良い景色に感動して満足したが、ここからが問題!少しあがると細い木が密集して身動きがとれないブッシュに突入してしまう。
細くて低い木がたくさん密集しているのでかがみながら登ってなかなか通り抜けられない。戻って回避する道を探そうかな?とも思ったが、面倒なので無理矢理につっきって登っていった。20Mほどのブッシュをつっきると抜けられて雪に半分埋もれた針葉樹の林(松?)に変わっていく。
少し登るとまたブッシュのように細木が密集してきたので今度ははまらないように慎重にブッシュを避けながらすすんだ。

奥日光を一望できる絶景

スノーシュー(山王帽子山)登山写真:西の山には一番上にちょこっと白根山が見える

もう昼をだいぶ過ぎてやっとここまで登ってきた。急登があったりブッシュがあったりして雪がなかったらすぐに登ってこれそうな山だけど雪の障害で予定外に時間がかってしまった。

それでもこの風景を見るといままでの苦難の道がふっ飛んで晴れた気持ちになる。いままでスノーシューで楽な登山をしたが、今回はだいぶ運動した(笑)

ブッシュで体力を消耗してしまったのでしばらく景色を眺めて呼吸を整える

山王帽子山頂:2077m -7℃

スノーシュー(山王帽子山)登山写真:山王帽子山頂 木に隠れて眺望はあまりない
頂上付近から少し登った小高い丘のようなところに頂上はある。


山王帽子山頂は風があって木に囲まれていてあまり景色が見れない。少し下に降りて風のないところでお昼にする。

少し下りると広場のようにひらけた風の無い場所があったのでスノーシューを脱いで、座った。
スノーシューを脱ぐととたんにズボズボ雪にはまってしまい身動きがとれなくなる。

風もなく晴れているのでポカポカ暖かく景色も良いので長居してしまった

帰路もまたブッシュ

三本の枯木と背景の白根山が印象的
ブッシュを避けて西に向かう

スノーシュー(山王帽子山)登山写真:三本の枯木と背景の白根山が印象的

結局ブッシュに入り込んだ

もうブッシュに入り込むのはいやなので西の正規登山ルートから途中まで下山するようにした。
しかし、正規登山ルートもブッシュを通っていて結局ブッシュを横切る形になってしまった。登りのブッシュよりもましだが、フリーベンチャー(ショートスキー)をデポした地点をどんどん遠ざかってしまったのでブッシュに突っ込んでリカバリーすることになった。

一度はブッシュを通らないといけないなら最初から来た道を帰ったほうが良かったのかもしれない。

夕日の下山:1426m -8℃

夕暮れの男体山
夕暮れの雪道も美しい

ブッシュをぬけるとあとは軽快にスノーシューを駆使して下ってきた。やっぱり雪道はくだったほうが楽しい。道のないまっさらな雪の上を縦横無尽に歩ける。
なんでこんなに時間がかかってしまったのかは分からないが相当苦戦して登ったようで光徳駐車場に着くころには夕方になってしまった。

林道をのんびり歩いていると雪上車が後ろからやってきて追い抜いていった。古河電工の人が作業を終えて帰りだったようだ。どこで作業をしてたんだろう?

温泉:湯ノ湖 湯の家

湯ノ湖の湖畔 湯元の入口にある「湯の家」

湯の家は北に150Mほど行ったところに源泉があるかけ流しの湯。以前も一度入ったことがあるが泉質が良いので何度も入りたくなる湯です。

ただ、浴槽が大きいのひとつしかなく露天風呂はないのがネック。ひとつしかないのとかなり熱いので長風呂はできない。

温泉の匂いは2、3日の間体から抜けないが、顔がつるつるになって本当に肌に効く温泉。
今回のきつい登山の疲れがふっ飛んだ。

雪山もしもの遭難の備え

雪山は危険ですので遭難の備えが必要です。適切な準備と装備、そして保険の加入が重要です。以下に、具体的な準備内容や保険、ココヘリサービス紹介します。

遭難に備えるための準備

基本装備

  • 地図とコンパスGPS(スマホ): 雪に覆われた登山道では、ルートファインディングが難しくなるため、地図とコンパスを必ず持参し、使い方を熟知しておくことが重要です。
    スマホは零下になると使えなくなる可能性があるので、カイロなどで温める必要があります。
  • 防寒具: 低体温症や凍傷を防ぐために、保温性の高い衣服を重ね着するレイヤリングが推奨されます。特に、アウター、ミドル、ベースレイヤーを適切に組み合わせることが重要です。
  • 緊急用具: ヘッドランプ、ホイッスル、エマージェンシーシート、ファーストエイドキットなど、緊急時に役立つ装備を携行することが必要です。

雪崩対策

  • 雪山三種の神器: 雪崩に備えて、スコップ、ビーコン、プローブ(ゾンデ)を用意することが推奨されています。これらは埋没者を救出するために必須の道具です。

登山届

  • 登山届:雪山に登る前に、登山届は必ず提出しておきましょう。

登山届は電子申請できる自治体や警察が多くなっています。(以下は福岡警察↓)

福岡県警察 登山計画書(電子申請)

または、登山口に登山届けのポストがありますので、あらかじめプリントアウトしておくか、現場で紙に書いて提出することもできます。

2. 保険の重要性

山岳保険

  • 遭難捜索費用保険: 雪山での遭難時に発生する捜索や救助にかかる費用をカバーする保険に加入することが重要です。一般的には、300万円までの補償が提供されるプランが多いです。
  • 加入のメリット: 保険に加入することで、万が一の際に経済的な負担を軽減できるため、安心して登山を楽しむことができます。特に、雪山はリスクが高いため、保険の加入は必須といえます。

ココヘリサービス

  • サービス内容: ココヘリは、遭難時に迅速に捜索を行うためのサービスで、会員証を持つことで、ヘリコプターによる捜索が可能になります。特に、登山計画書を提出している場合、捜索がよりスムーズに行われます。
  • 利用のメリット: ココヘリを利用することで、遭難時の発見率が高まり、迅速な救助が期待できます。特に雪山では、遭難後の時間が生死を分けるため、事前に登録しておくことが重要です。

雪山での遭難に備えるためには、適切な装備の準備、保険の加入、そしてココヘリサービスの利用が不可欠です。これらをしっかりと整えることで、安全に雪山を楽しむことができるでしょう。事前の計画と準備を怠らず、万全の体制で臨むことが大切です。

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